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真面目系ひねくれニュース

真面目なんだけどひねくれた性格を持った人がひねくれた視点でニュースなどを斬る

新聞社説読み比べ part0 ~トランプ大統領令による米国の入国規制~

今回のテーマ・・・

新聞社説斜め読み

その日、同じテーマで論じた各新聞社の社説を比べ、分析してみる。

2017年1月31日の社説テーマ・・・

米の入国規制

27日米トランプ大統領が全ての国の難民の入国を制限する措置を定めた大統領令に署名した。

しかし、この署名は中東・アフリカ圏を中心に全ての国の難民の米国内入国を停止したことにより自国内だけでなく、他国からも抗議や混乱、反発が起きている。

そして、この問題は政府間だけの問題ではなくなっている。

世界中の民間航空会社も今回の署名に際しての対応に追われ、アメリカの各空港では入国拒否、出国拒否の例が相次ぎ混乱が起きている。

大統領令の署名について朝日、毎日、日経、産経の4社の新聞が31日の社説で取り上げた。(読売も入国規制が絡んでいますが、米露の連携問題が今回のテーマであるため除外します)

朝日新聞の見解

あまりにも短慮で非寛容な政策であり、人道に反するだでではなく世界の分断を招きかねない。

米政界は、トランプ政権の暴走をこれ以上黙認してはいけない。

そのためにも議会が行動すべきであり、特に上下両院の過半数を持つ共和党こそが責任を自覚するべきであり、国際社会も毅然と動く時である。

この身勝手な「自国第一」が蔓延すれば、世界の安全が脅かされる。

その流れを止める結束力が国際社会に問われている。

毎日新聞の見解

今回の大統領令は、イスラム圏に対する精神的な鎖国を思わせ、出身国で人を差別するのは論外であると同時に難民に関する命令も人道上の疑問がある。

安倍首相は、今回の件について直接の評論を避けたが、きちんと意思表示をすべきである。

そもそもテロ対策として、米国では「ホームグロウン・テロ」が深刻な問題となっており、排除の姿勢が逆に国内のテロ予備軍を刺激する恐れもある。

トランプ氏は、排除と分断により自ら「文明の衝突」のわだちにはまりこもうとしているようにも見え、米国だけでなく国際社会が不利益を被る事になる。

日本経済新聞の見解

今回の大統領令は全国民を締め出し、入国審査を待つ旅行者までも空港で足止めされたのは不当と言わざるを得ない。

そして、特定の国民の入国を拒んでも、テロ抑止には限界がある。

反米感情の高まりはテロリストの予備軍を増やし、結果的にテロ組織を利するだけであり、米国が一方的に扉を閉じることによってテロや難民の問題解決にはならない。

中東やアフリカの国々の安定を後押しし、そこの人びとの生活を向上させる和平の努力や経済開発を進めることが重要である。

しかし、トランプ氏がやっていることはテロ対策上まったく逆効果であるばかりでなく、米国の長期的な国益も致命的に傷つける。

入国規制を続ければ、米国への世界の信頼は崩れ、トランプ氏の目指す「偉大な米国」の復活どころではなくなり、宗教や民族の分断が広がり、世界がさらに危険になってしまう。

こうした自体を防ぐため。米国の同盟国の役割も大きく問われている。

安倍首相はかねてから自由の価値を共有する国々との協力を標榜してきたならば、人権に反するトランプ政権の言動こそきちんと釘を刺すべきだ。

そして、日本の難民の受け入れでも、ここままでよいのかどうかについても真剣な議論が必要だ。

産経新聞の見解

米国各地の空港で入国拒否が相次ぎ、多数の人が長時間拘束され、不快な身体検査を受けるなどの扱いを受けた等極めて憂慮すべき事態だ。

そして、事前の説明もなく、影響の大きい政策を実行するのは乱暴すぎる。

米国が開かれた国という大切な価値を損なっていることを認識すべきである。

そこまでやるのは、自らの公約に手応えを感じている面もあるだろうが、「白人優位」のような価値観の崩壊を食い止めようと、拙劣な方法に飛びついている印象が拭えない。

入国停止は、そうした国柄に背を向けるものであり、人種構成の変化という問題への対応につながるとは思えない。

やはり、暴走の現況を見直すしかない。

まとめ(個人的な感想も含む)

今回の入国規制の大統領令署名に関して、各社はこの政策は政権の暴走と各国の分断へと危険な方向につながっていると述べています。

日経と毎日だけ、安倍首相も今回の件に関してきちんと意思表示をすべきと追求しています。

さらに同2社は、米国が排除の姿勢をとることにより、「ホームグロウン・テロ」等のテロリスト予備軍を増やしテロ組織を刺激するだけでなく、米国だけでなく国際社会が不利益を被ると述べています。

ホームグロウン・テロやテロリスト予備軍に言及したことについてかなり関心しています。

他国の難民の入国を制限してもネットでは世界中繋がることが出来るので、ネットの通信規制を行わない限り今回の入国規制も小手先の大迷惑なパフォーマンスにしか見えないと感じる部分もあります。

朝日と日経は、このまま入国規制を続け「自国第一」が蔓延すれば、世界がさらに危険となってしまうと述べいます。

朝日と産経は、暴走をどうにかするしかないと述べています。

産経の方は暴走を止める方法を述べていませんが、朝日の方には議会(特に共和党)が行動すべきであると同時に国際社会も動くべきであると少し具体的に述べているところが印象に残りました。

その他にも日経だけ日本の難民受け入れにも少し述べているところもあり、そこには今触れなくても良いのではないかなと感じてしまいました。